摘要
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2型糖尿病患者の病態の特徴の一つに,食後早期のインスリン分泌遅延と低下があり,その結果,食後高血糖を示す.ヨーロッパで行われた The Diabetes Epidemiology Collaborative Analysis of Diagnostic Criteria in Europe (DECODE Study)や山形県...
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2型糖尿病患者の病態の特徴の一つに,食後早期のインスリン分泌遅延と低下があり,その結果,食後高血糖を示す.ヨーロッパで行われた The Diabetes Epidemiology Collaborative Analysis of Diagnostic Criteria in Europe (DECODE Study)や山形県舟形町で行われた Funagata Studyの結果より,負荷後高血糖は大血管イベントの危険因子であることが示された.でんぷんを食べると,睡液中や膵液中のα-アミラーゼによりオリゴ糖や二糖類に分解され,その後,小腸粘膜上皮細胞の刷子縁に存在する二糖類分解酵素のα-glucosidaseの働きにより単糖類に分解される.α-glucosidase inhibitor (α-GI)は,この二糖類分解酵素を阻害することにより,糖質の吸収や消化を遅延させ,食後の高血糖とインスリン分泌を抑制する.アカルボース(グルコバイ),ボグリボース(ベイスン),ミグリトール(セイブル)の3種類のα-GIが存在し,全て後発品が存在する.アカルボースには,二糖類分解酵素の阻害作用に加えてα-アミラーゼ阻害作用も認められる.
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