摘要 : 要旨腹腔内臓瘍合併直腸癌症例においてUFT+LV療法により組織学的CRを得た症例を経験したので報告する。症例は55歳，男性。既往歴は特記なし。主訴は下腹部痛，下血。発熱もみられ，救急外来を受診。直腸腫性病変と近傍に遊離腹腔内ガスを認め，直腸... 展开 要旨腹腔内臓瘍合併直腸癌症例においてUFT+LV療法により組織学的CRを得た症例を経験したので報告する。症例は55歳，男性。既往歴は特記なし。主訴は下腹部痛，下血。発熱もみられ，救急外来を受診。直腸腫性病変と近傍に遊離腹腔内ガスを認め，直腸癌穿孔(腹腔内膿瘍)と診断し，即日手術を行った。с-Stage IVと診断し，結腸での人工肛門造設術を行った。術後には膿瘍ドレナ一ジにより造影検査にて癌巣との腸管皮膚瘻形成がみられた。本人が経口薬を希望したため， UFT (500mg)+Uzel(75mg)を開始した。その後，膿瘍縮小，腸管皮膚瘻閉鎖，CTにて腫瘍の消失を確認した。初回手術後18か月後にHartmann手術を行った。病理組織学的には腫瘍の残存はみられず，CR (grade 3)であった。現在再手術後2年を経過するが，再発兆候を認めない。 收起