摘要 : 硬質磁性材料中に鉄のような軟質磁性材料を入れナノコンポジットを構成すると、両者の間に交換結合が働き単一の硬質磁性材料のように振る舞う。 このような交換結合磁石は、減磁曲線で磁化が外部磁界に対して可逆的にスプリングバックする特異な挙動... 展开 硬質磁性材料中に鉄のような軟質磁性材料を入れナノコンポジットを構成すると、両者の間に交換結合が働き単一の硬質磁性材料のように振る舞う。 このような交換結合磁石は、減磁曲線で磁化が外部磁界に対して可逆的にスプリングバックする特異な挙動を示すことから交換スプリング磁石と呼ばれこれらナノコンポジット交換スプリング磁石については、Nd、Pr系の種々研究がなされている。 著者らは以前にWを添加した交換スプリング磁石であるPr-Fe-Co-W-B系急冷薄帯の磁気特性について報告をした。この時W添加は結晶の微細化に寄与することが知られた。 そこで本実験ではV、Siをさらに添加しPr-Fe-Co-V-W-Si-B系急冷薄帯において高性能なα-Fe/Pr{sub}2Fe14B系交換スプリング磁石を作製することを目的にV、W、Siを添加した試料について、ロール周速度、熱処理などの諸条件が薄帯磁石の磁気的、物理的性質にどのような影響を与えるかについて詳細に実験検討した。 また、これら薄帯試料の粉末を用いてボンド磁石を作製し、それらの諸特性についても詳細に検討をした。 收起