摘要 : 貯蔵臭とは長期貯蔵されたカンキッ類から感じる食品異臭(オフフレーバー)とされている力その詳細は明らかとなっていない.本研究では,ウンシユウミカン(Citrus unshiu Marc.)可食部における貯蔵臭物質およびその代替指標物質の経時的変化を,嗅覚官能... 展开 貯蔵臭とは長期貯蔵されたカンキッ類から感じる食品異臭(オフフレーバー)とされている力その詳細は明らかとなっていない.本研究では,ウンシユウミカン(Citrus unshiu Marc.)可食部における貯蔵臭物質およびその代替指標物質の経時的変化を,嗅覚官能評価および化学分析の技術で追跡し,貯蔵臭の簡易選別技術の基礎的情報の提供を目的とした.嗅覚官能評価の結果,低温貯蔵区(4℃区)では時間の経過(5ケ月目)に伴い,"草のような"というにおいの印象が明確に増加した.またGC-MS/MSターゲット分析法を用いて貯蔵臭候補物質であるp-シメネンの放散量を定量したところ,4℃区では時間の経過に伴いその放散量が有意に増加した.加えてGC-MSノンターゲット分析の手法により代替指標物質を検索したところ,低温貯蔵区で時間の経過に伴い放散量が増加する物質として,テルペン類(13物質)がアノテーションされた. 收起