摘要 : 科学技術が進んだ現在でも,嗅覚はまだコンピュータに入ってきてはいない.しかし,嗅覚が入ればメタバース等のサイバー空間はさらに現実の空間に近づいていくことが可能になる.そのために,まずかおりをセンシングして再現する.さらに遠隔地に情報を送... 展开 科学技術が進んだ現在でも,嗅覚はまだコンピュータに入ってきてはいない.しかし,嗅覚が入ればメタバース等のサイバー空間はさらに現実の空間に近づいていくことが可能になる.そのために,まずかおりをセンシングして再現する.さらに遠隔地に情報を送りリアルタイムでかおりを再現する.それから自分のイメージしたかおりを簡単に創作しそのにおいをすぐに嗅いでもらうことができる.これらを実現することは夢物語であろうか？嗅覚をサイバー空間に取り込むために何が最も重要だろうか？そのためには多様なかおりを一意的に情報表現することが必要になる.それならばガスクロマトグラフを用いたガス成分分析をすれば,精度の問題はあるにせよ情報表現は可能になる.しかし，成分数が膨大なために実際に沉用的な再現方法として成り立たせることは難しい.そこで,色の場合の三原色のように,少数のかおりを調合することにより多様なかおりを表したいという話になる.しかし，嗅覚受容体の種類は数百に及び,しかも一つの嗅覚受容体は複数種類のかおりに応答する.このような複雑な状況に対応する方法がデータサイエンスである.大量のデータをセンシングし，そのデータを解析して重要な要素を見出していくのである. 收起